FC2ブログ
頭の中の東方神起2人のBL的なお話です。
05 * 2019/06 * 07
S M T W T F S
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
06/04
セイギノミカターRera's 6year's Anniversary Partyー後編
201904261632139e1.jpg


沢山の客やここに働くホステスの視線の中、大音量で音楽が鳴り出した。
音楽が鳴り出せば今まで練習してきた物が体に刻まれ自然と体は動き出す。

照明が暗転した時は客席の視線がとても恥ずかしかったけど、よく見れば始まる前にお喋りしたお客さん達ばかりでその顔はみんな優しい顔をしていた。
それに気づいた僕はリラックスした雰囲気の中で踊る事ができた。

ダンスをしながらも何度もお客さんの方に視線を送り、見渡す余裕さえ出てきた僕はちょっと意識しながら色っぽい視線を客席に満遍なく送る。

右端まで視線を送るとそこにユノが座っていた。
それに気づいた僕の心臓が急激に跳ね出した。

ユノ!
まさかここに来るとは思ってなかったからだんだん慣れてきたセクシーな仕草も急に恥ずかしくなってしまった。
たぶん真っ赤な顔して僕は踊ってるんじゃないかな。
そんな血が逆流していそうな時、ユノと視線が合った。

ユノは僕から視線を外さず、ユノの視線だけで僕は食べられちゃうじゃないかと思うほど目だけで視姦される。


あぁ…この視線僕知ってる…。
僕達が愛し合う時にユノに見下ろされるあの視線だ。
雄雄しい視線で獲物を狙うようなそんな鋭くそして色気を宿してる瞳。
そのセクシーなユノの表情は誰にも見せたくない。


そんなユノの熱い眼差しで見つめられてる僕は丸裸にされてる気分になって、恥ずかしげに微笑み視線を落とした。


チャンミンの恥じらう照れた仕草がここにいる全ての客の目には物凄く女性らしく映り、フェロモンが目に見えるような色気に皆虜になっていく…。
客席のあちこちからは感嘆の溜め息が聞こえてきそうだった。

そして僕達は後ろを向きゆっくりひざまずき踊り終えた。
照明が暗転した途端客席からは沢山の拍手や喝采、口笛が響きショーは大成功で終える事ができた。

僕達は立ち上がり正面に向き直った。
やりきった達成感とお客さん達の温かな笑顔を見て、僕はこの雰囲気に酔いしれてとても気持ち良くなった。

失敗せずみんなを楽しませる事ができた事に僕はやっとほっとした。
4人は頭を下げステージ裏に引っ込んだ。
僕達のショーが成功してみんなで抱き合い喜んだんだ。


「やったな!」

「最高だったな!気持ちいい!」

「成功したね!みんな上手だった!」

「俺達凄い!」


みんなで成功を分かち合い喜び、また客がいる店の方にに戻った。
客のいる席にそれぞれ戻ると、客は口々に「良かったよ」とそれぞれ称賛の言葉をかけてくれた。

レラさんも僕達に笑顔を向けて


「最高だったわよ!これからは無礼講!沢山飲んでいいわよ、私のおごり」


店の中ではゆったり踊れる音楽に切り替わり、ホステスと客が音楽に身を任せ踊ったり、飲んだり、お喋りをしたり…楽しい時間が過ぎて行く。


レラの上客ヨンチョルさんの元には今はもうレラさんが付いていたから、僕はちょうど喉が乾いて飲み物を貰いに席を立った。
カウンターバーでお酒を受け取った所でユノに腕を引かれた。


「チャンミナ、レラの店手伝うなんて…女装するなんて言ってなかったじゃん。」

「別に隠してた訳じゃなかったんだけど、言うタイミング逃しちゃって…。
でも少し恥ずかしかったけど、ユノに見てもらえてよかった。
僕ね、レラさんにメイクしてもらって衣装に着替えたら自分で言うのもなんだけど女の子みたいで、その姿をユノに見せたくてセルカ撮ったんだ。」

「うん、チャンミナ綺麗だ。」


ユノは少し飲んで酔ってるのか目が赤く潤んでいる。


「ありがと…ユノ少し酔ってる?」

「あぁ、少し飲んでる。でもこの酔いはチャンミナの色気に酔わされてるのかも…。」

「バカ…何言ってんの」


何だかユノに口説かれてるこのぐいぐい来る感じ…。
ヤバい…僕もキュンとしちゃう。


「チャンミナ、もう客の相手は終りだろ?女の子になったチャンミナをもう少し堪能したい。少し踊ろう。」


手を引かれフロアのライトダウンした場所に移動した。腰を引き寄せられゆったりと体を揺らす。
座って飲んでる人がまだ多い中、立っている僕達は目立ってる気がして少し気恥ずかしい。


「ユノ、僕達目立ってない?こんな風に密着してダンスなんて僕した事ないから恥ずかしいよ…」

「こんなセクシーで綺麗なチャンミナなんだから恥ずかしがる事なんてあるか、チャンミナ本当に綺麗だよ。」

「ユノそればっかり。凄い酔ってるでしょ。」

「俺は普段はあまり飲まないけど、こんな気分のいい酒なら毎日でもいいかな。」

「ユノ気分いいの?ユノが心地良くなれたのは誰がしたのかなぁ…?」

「チャンミナ、俺に何て言わせたいんだ?
かわいいチャンミナのお蔭で俺は今めちゃくちゃ気分がいいよ。これでいいか?愛してる…。」

「ブブー。きっと気持ちいいのはお酒に酔っぱらってるからだよ。ふふ、ユノ僕も愛してる。」


僕はユノの首に腕を回し、おでこをくっつけながらゆっくりと体を揺らした。


そんな僕達を飲んでる客のそれぞれが見つめていたなんて2人はまったく気づかずにいた。


「絵になるわぁ…。」

「あのキラキラした2人を見ているとこんなオジサンでも胸がキュンとするよ…若いってのはいいな」

「2人を見てると本当ときめくわ。恋したくなるわねぇ。」


客とホステスは2人を見つめ口々にそんな事を言い合った。

でも仲良し3人組だけは違った。
ニヤニヤしながら正面とそして両脇からのアングルでスマホの動画を回していた。
3人は目を合わせてそれぞれが親指を突き立てた。

暫く動画を録っていた3人もなかなかキスしない2人に飽きて、スマホを置き客と仲良く飲みだした。
1人2人とユノとチャンミンから視線を外し、それぞれがまた担当しているホステスと客で話しに興じてまた普段の光景に戻った。

その事にいち早く気づいたユノがチャンミンの手を掴み、言葉短く告げた。


「裏行くぞ。」

「え?ちょ…」


足早にひっ張られながら歩くユノとチャンミンの姿は誰の目にも触れていなかった。

ホステスの控え室に連れて来られたチャンミンはロッカーに背中を追いやられてた。


「ごめん、チャンミナ。お前の色気にやられてクラクラする、いやムラムラか。
少しだけチャンミナ触れさせて。」

「ユノそれ、お酒のせいじゃ…ん、」


ユノの右手は僕の頭の上でロッカーに肘をつくように、そして左手は僕の腰を引き寄せ僕に噛み付くようなキスをした。

僕がわかるぐらい口づけたユノの唇はお酒の味がして、ユノが結構飲んでるのがわかる。


「ふっ、ぁ…」


甘い水音が控え室に響き渡る。


「は、ダメだよな…こんな所で。でも止まんね…」


ユノは角度を変えて僕の唇に何度も噛みつく。
口内を舐め尽くし舌を絡め吸い上げる。

酔ってるユノがこんな風に強引に僕を欲しがってくれる事が嬉しいなんて僕も大概だ。
そんな僕もどんどんユノにのめり込み、ここではこれ以上はダメだとわかっているのに止められない。
僕とユノは火が着いてしまった。


「お前ら人の店で盛ってんじゃねーよ!」


ヒチョルヒョンの声が突然聞こえ、そこで僕達はやっと止まった。


「あ…」


ユノが恐る恐る振り返ると腕組みをしドアの縁に寄りかかった呆れた顔のヒチョルが立っていた。


「お前らここ出禁にすっぞ」

「あ、すいません…ちょっとチャンミナの女装がエロ過ぎて…ちょっとキスするつもりが止まんなくなって…わりい」

「チャンミナの女装がエロいのは俺も認める。でもユノヤがキスの1つで止められる訳ねえんだから家に帰る少しの時間ぐらいガマンしろよ。
ここで始めちまう前にチャンミナ連れて早く家帰れ!」

「え?連れて帰っていいのか?」

「仕方ねえだろ、お前もチャンミナの顔も店に出せる顔じゃねぇ。
ユノヤ貸しだからな、覚えておけよ!」

「ヒチョル、サンキュー」


俺はチャンミナの手を引いてヒチョルの前を通り過ぎようとした。


「ユノヤ、そのドレス汚したら買い取らせるからな。」


ヒチョルがニヤリと笑った。


「おぅ、でも俺が脱がせるから汚さねえよ。安心しとけ。」


ユノは口角を上げてニヤリと笑った。
そしてチャンミンはまったく顔を上げられないまま引きずられる様に出て行った。


店でイチャイチャされるのはちょっと困リもんだが、あの2人がこれから先もずっと一緒に幸せでいてくれる事をヒチョルは心の中で祈った。




セイギノミカタRera's 6year's Party編 終。
にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次東方神起小説へ
にほんブログ村


勉強のストレスをここに発散して書いてたので楽しかった~o(*^▽^*)o♪
関連記事
スポンサーサイト
06/03
セイギノミカターRera's 6year's Anniversary Partyー中編
201904261632139e1.jpg

「もしもし、あぁヒチョルお疲れ。なんだ用か?」

「相変わらずつれねえなぁ…」

「これからチャンミナ来るんだよ。だから長話しはしねえよ。」

「うぅ~!愛しのチャンミナがくるのか。
ほどほどにしといてやれよ。」

「ふ、そんなしょっちゅうしょっちゅう盛らねえって」

「ま、そういう事にしといてやるよ。
それはそうと今度うちのパーティーやるだろ?」

「あぁ、花出すから」

「別にお前から貰わなくても客がくれるよ。
その日、ユノヤ店に顔出せよ。
いいもん見せてやるから。」

「なんだよ、いいもんて。」

「ま、楽しみにしてろよ」

ピンポーン。

「あ、チャンミナだ。鍵使えばいいのに…。
じゃあな、パーティーには顔出すから」


ヒチョルからの電話を切ってインターホンの画面に映るチャンミナを確認して鍵の解除を押した。
暫くすると部屋のインターホンが鳴った。

ピンポーン。


「ふふ…またインターホン…。」


俺は玄関に向かいドアを開けた。
ほんのり頬が赤くなったチャンミナがニコニコして立っていた。


「チャンミナおかえり。
インターホンなんて鳴らさないで鍵使って入って来いよ。ん?」

「ユノ、ただいま。
そうなんだけど僕が来たら僕の為にユノが開けてくれるのが嬉しくてインターホン鳴らしちゃうんだ。ふふ。」

「またそういうかわいい事言う。チャンミナが来る度に襲ったらかわいそうだと思っていつも俺抑えてるのにそんな風に言って煽るなよ。」

「え?かわいい事なんて言ってないじゃん。」

「あぁ、そうだったそうだった。チャンミナの存在自体がかわいくてエロくて俺はどんな時もチャンミナにメロメロです。」


俺はそう言いながら酒臭いチャンミナを抱きしめた。


「ユノ素直でよろしい。」


僕もおどけてユノを抱きしめた。

ユノが刑務所から帰って来て既に1ヶ月が経とうとしていた。
ユノと僕の距離は想定外な程物凄く縮まって、今やみんなの公認のカップルになっていた。

ユノからはここで一緒に住もうと言われているけど、ユノが帰って来てもう少し主人のいる家に通いたい…通い妻的な?ふふふ…
そんな気分を楽しみたくて、まだ返事は濁してるんだけど。


「ユノはご飯食べたの?」

「ん…まだ。後で適当に食いに行こうと思ってた。」

「行ってくれたら買ってきたのに…あ、でもこの前買った食材がまだ残ってるよね。僕、簡単に作るよ。」


ユノから体を離そうとしたけど、ユノは僕を抱きしめたまま僕の耳元で囁いた。


「その前にチャンミナが食べたい。ダメ?」


僕はこの押しにめちゃくちゃ弱い…。
こんな時間だから先にご飯食べさせてあげたいのに、つい返事をしちゃうんだ。


「ん…、いいよ」


ホント言うと僕もユノと…したかった。
ここ最近はいつもこんなあまあまな充実した生活を僕達は送っていた。







ーーーーー

毎日レラさんの店でショーの練習を重ね、僕達はどうにか見せられる状態になった。
今日は最後の練習でヒチョルヒョンが見に来ていた。


「調子はどうだ~?一度俺に見せて」


僕達はヒチョルヒョンの前で1曲踊って見せた。
音楽が鳴りやみヒチョルヒョンとシウミンさんが話し合ってる。


「ミノとキュヒョナは動きが大きいから真ん中の方がいいな。」

「レラもそう思う?じゃあチャンミナとキュヒョン入れ替えた方がバランス的にきれいだよね?」


僕たちに向き直ったシウさんが


「チャンミナとキュヒョンの場所変わってみて?これでもう一度通してみよう。」


キュヒョンと僕は場所をかわり、そして音楽をスタートさせた。
僕たちが踊り終わると、ヒチョルヒョンがサムズアップした。


「この立ち位置の方がぜんぜん纏まってていいよ。
よし、これで当日迎えられるな。
俺も楽しみになってきた。」






そしてドキドキの当日がやって来た。
僕達はメイクをしなくちゃいけなくて早めに店に入って準備する事になっていた。
でも僕だけ実はファストフードのバイトを入れてて、みんなより入店が遅くなっちゃった。
仕事を終えて慌ててレラさんの店に入っていくと、もう既にミノとキュヒョンはメイクを終えて後は衣装に着替えるだけだった。


「ミノ!キュヒョナ!凄いめっちゃ美人だよ!さすがプロにしてもらったメイクは違うね。」

「チャンミナお疲れ!
俺達綺麗だろー?自分でも見とれちゃうんだよ。
さっきから何枚も俺達セルカ撮っちゃってるよな。」

「後で衣装着たら3人で写真撮ろうぜ!
チャンミナも早くメイクしてもらえよ」


そんな話しをしている頃ヒチョルヒョンが現れた。


「チャンミナ来たな。もう2人はメイク終わってるからチャンミナも早くこっち来て。」

「あ、はい。よろしくお願いします。」


僕はどんな自分になるのかドキドキし始めた。

僕のメイクが始まってまずは髭を剃った。
スキンケアをして下地を塗ってファンデーションにフェイスパウダー…。
女の子ってこんなにいっぱい塗ってるのか…。
これを毎日やるなんてホント大変。

そんな事を考えながらヒチョルヒョンが慌ただしく施していく手の動きだけを見つめて出来上がるのを待っていた。

30分ぐらい経っただろうか、いろんな物を塗ったり付けたりして、最後にリップを引いた。


「こりゃやべえな。」


ヒチョルヒョンの言葉にビックリした。
何か失敗しちゃったのかな?
それとも僕、やっぱりメイク似合わなかったのかな…。
僕はヒチョルヒョンの顔をまじまじと見た。


「ヒチョルヒョン、何?何か失敗?僕やっぱり変?」

「俺様が失敗なんてする訳ねえじゃん!仕上がりがやべえって。」

「どういう意味?」


僕は意味がわからなかったんだけど、ヒチョルヒョンに持たされた手鏡で自分を映した。

え?これが僕?
本当の女の子が映ってると思った。
やっぱり毎日ニューハーフとして働いてるヒチョルヒョン達のメイクテクニックは凄くて僕はめちゃくちゃ感動した。


「凄い…。」

「ホントやべえぐらい綺麗だな。この清純な感じだからウィッグも派手じゃない方がもっと色気が出るな…。
シウぅーっ!ブラウンの外はねボブのウィッグ持ってきて!」

「はーい!」


シウさんが持ってきたウィッグを被せてもらった。


「チャンミナめっちゃかわいいじゃなーい!」


どこからか聞き付けたホステスさん達が代わる代わる覗きに来た。
みんながかわいいと言ってくれて、僕は女装する恥ずかしい気持ちが少し薄れていた。


「じゃあ3人ともメイクが終わった事だし、これに着替えて。」


手渡された衣装は真っ赤なドレスだった。
衣装はど派手でちょっと顔がひきつりそうになったけど、ミノとキュヒョナはノリノリ。


「すっげ!早く着替えてみようぜ。」


2人は本当に怖いもの知らずだ。
メイクをした顔のままどんどん服を脱いで、その場でパンツまで脱いで、黒のサポーターに履き替えた。
僕は流石にみんなの前では恥ずかしくて脱げなくて、こそこそとヒチョルヒョンに更衣室を貸して欲しいと頼んだ。

みんなの前で着替えるのももちろん恥ずかしいけど、みんなの前で脱げない理由が実はもう1つあったんだ。
少し前にユノが付けたキスマークがまだあちこち残っていたから…。


「お前達ほんっとお盛んだな。高校生かって。
更衣室行ってこいよ、たく…」


僕はそんなプライベートな事をこんな所で暴露する事になるなんて、顔を真っ赤にして逃げるように更衣室入った。


衣装は真っ赤なドレスでど派手だったけど、上半身はオーガンジー素材で全身総レース、胸元を隠すように赤と黒の羽で覆われていて太腿の付け根から大きくスリットが入っていた。

凄く上品でセクシーな衣装に僕は変な気分になってしまう。
鏡に映った僕は1人の女の子にしか見えなくて、変な話だけど自分自身に見とれてしまった。


今日のユノの予定聞いておけばよかったな…ユノに見せたい…。


僕はユノに1度電話をかけてみたけど繋がらなくて、仕方なくユノに見せる用にセルカを何枚か撮った。
あとでミノとキュヒョナとも撮ろう…。
恥ずかしい気持ちはほとんど薄れ、僕もだんだん楽しくなってきた。

更衣室から出てみんながいる控え室に向かった。
僕が控え室に入るとみんなの視線が一斉に僕に向いたんだ。


「ヒュ~。チャンミナ、うちで働かないか?
絶対売れっ子になれるぞ?」


レラさんが真剣な顔して僕を口説く…。


「上手いなぁレラさん。そんな風に言われたら僕だって悪い気はしないよ。へへ」

「いや、マジだって。ファストフードなんて目じゃないぐらい給料増えるぞ?」

「俺もレラさんの店で働らかせてもらおうかな?」

「キュヒョナ、お前はファストフードのままでいんじゃね?」

「えー!俺も綺麗でしょ~?レラさん!」

「まぁ、それなりになー。さぁ、そろそろ店出ようぜ、開店だ。」


ゾロゾロと店に向かいながら、レラさんがまだ着替えてない事に僕は気づいた。


「レラさん、これから着替えるんですか?」

「俺は今日はこのまんまで店出るんだ。パーティーだからな、俺も黒服っつー仮装みたいなもんだ。」


みんなが思い思いの衣装でのパーティーは凄く盛り上がりそうな予感がした。

店がオープンすると同時に常連さん達が花束を手に持って入って来て、お土産をレラさんに手渡したりと店の中は急に賑やかになった。

レラ指名の常連さんの席にレラがチャンミンを呼んだ。


「チャンミナこっち来て!」


僕は履き慣れない細いストラップのサンダルを履いてぎこちなくレラさんの元に向かった。


「チャンミナ、この方ね私のお得意様。今日は特別にチャンミナが付いてあげて。
ヨンチョルさん、この子ねニューハーフじゃないんだけどこのパーティーだけ特別に女装したの。仲良くしてあげてね」

「チャ、チャンミンです、よ、よろしくお願いします。」


僕は緊張しつつ、挨拶をした。
流石にレラさんの上客とあってこちらが気を使わせちゃってるぐらいとても話しやすい。
僕も緊張が解けて楽しく話しをした。

6周年のパーティーともあって、常連のお客様が後から続々とやってくる。
僕も席に付いてお客さんの相手をするだけじゃなく、お酒も運んだりもした。

サンダルもだいぶ慣れて歩くのもやっとスムーズになって来た頃、レラさんが僕にスタンバイを促した。

リラックスして楽しく動いてたところに急に緊張が増してきた。
ステージ裏でキュヒョンとミノとシウミンさんと…4人で円陣を組んで小さな声で掛け声を上げた。




その頃、やっとユノが店に顔を出した。
ユノが来た事にすぐに気づいたレラはユノに視線を合わせ、2本指をクイクイと動かし自分の所に呼び寄せた。


「お前間に合ってよかった。なかなか姿現さないから今連絡しようと思ってたんだよ。」

「悪い、もうちょい早く来るつもりでいたけどちょっと調べ物してて遅くなっちまった。」

「これからショーを始めるからよ、ここで見ててくれよ」

「あぁ」


そう俺が返事をした後、レラは席を立ってステージに上がった。


「皆さん、今日は私の店の6周年を祝うパーティーにお越し頂きありがとうございます。
皆さんに支えられて6年も続けて来れた事、本当に感謝致します。
今日は私も黒服に扮していつもと違う私をお見せしています。
こんな私もいかがですか?」

「レラちゃん、カッコいいよ!」


お客さんみんな楽しそうに合いの手を入れる。


「ありがとうございます。
今日は6周年のパーティーなので、今宵一夜限りのショータイムをお見せします。
今日はプロのニューハーフじゃない男の子3人が女装したショータイム、皆様どうぞ楽しんで行って下さい。」


レラが喋り終えるとステージの照明が消えた。
ステージ裏から4人がステージに上がりポーズを決めたところで音楽が鳴り出した。
照明がゆっくりと暗転し始めきらびやかな照明が当たった。

ユノは明るくなった照明の中右端にいるチャンミンをもつけて大きく驚いた。
そんな様子をチャンミン側の端からレラが眺めてニヤリとした。




セイギノミカタ後盤に続く。
にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次東方神起小説へ
にほんブログ村
関連記事
06/02
セイギノミカターRera's 6year's Anniversary Partyー前編
201904261632139e1.jpg


僕はヒチョルヒョンに借りた大きな借りを返さなければいけなかった。

その借りはというと…ヒチョルヒョンのニューハーフ店の手伝いって事なんだけど、僕はてっきり裏方でのお手伝いとばっかり思ってたんだ…。





******

「いーよ、この貸しは大きい物で返してもらうから。」

「それ…昨日から言ってますけど、大きい貸しはどんな物で返せばいいんですか?僕お金ないから高いものは買えませんよ?…何か僕でも役立つ事がありますか?」

「そうだな…。今度うちの店が6周年の記念パーティーやるんだよ。」

「へぇ、そうなんですか。盛り上がりそうですね。僕、裏方やりますよ。洗い物とか?」

「いや、裏の方じゃなくて表の方やってもらおうか。」

「表の方って、お酒運んだりですか?」

「いや、そっちの方でもなくて、ホステスしてもらおうかな。」


*******

こんな話の流れからヒチョルヒョンの店の6周年パーティーで僕が女装する事になっちゃったんだ。

でも女装なんてした事ないし恥ずかしいし、僕は頭を抱えた。

コンコン…


「チャンミナ!お疲れ。俺も休憩~♪」


ミノも休憩か。いつも頼りになるミノ…。
相談してみるか…。


「あー、ミノお疲れ!あのさぁ、休憩入ったばっかりで悪いけど今僕の相談に乗ってくれない?」

「お!また何か悩みできたのか?
ユノヒョン帰ってきたのに何があるんだ?
あ!もしかして…あっちの話し?
あっちの話しは俺でもわかんないかもだぞ…」

「ちょっとミノ何言ってんの!
違う違う!そんな話しの訳ないじゃん。
もう!すぐそっちの方に話し持ってくんだから…」

「あ、バレた?
だってさぁ、ユノヒョンとチャンミナの事やっぱ興味あるじゃん。
飲み会の時はあんなキスマーク大胆に付けときながら結局何にも教えてくれないしさぁ…。」

「だ、だってそんなの人にベラベラ言う話じゃないだろ…。」

「そこを俺達の仲で聞かせてくれればいいのに…。」


ミノは楽しそうにニヤニヤした。


「その話しじゃなかったら、じゃあチャンミナの相談って何だ?」

「うん、僕ユノの最後の面会に行きたくてでもその前の面会の時、寝不足で顔色悪かったからユノが僕を心配してもう面会に来るなって言われたの知ってるでしょ。
ヒチョルヒョンと一緒なら僕が面会に行っても助けて貰えるかなぁ…って、ヒチョルヒョンに頼み込んだんだ。

それをヒチョルヒョンは大きな貸しだぞって。今度店の6周年記念パーティーの時手伝えって言われたんだ。」

「手伝いならそんな大変な事じゃないだろ?うちの店とやる事はあんま変わんないんじゃないか?」

「いや…その手伝いって言うのがさ、
…… ……。」

「それが?」

「……女装なんだよね…」

「じょ、女装?」

「そう。あそこはニューハーフの店でしょ、だからホステスさん。
僕はてっきり洗い物とかお酒運んだりとかするのかと思ったんだけど…。
僕女装なんて文化祭とかでもした事ないんだよ!だから何だか恥ずかしくて…。」

「そうか?楽しそうじゃね?だって考えてもみろよ、女装なんてなかなかする機会なんて俺達にはないだろ?
それをプロが手伝ってくれるっていうんだから、こんな良い事ないんじゃねえ?」


ミノの話しに少し驚いた。
僕の考えの中には恥ずかしい、女装した事がない。これしか浮かばなかったけど言われてみればこんなチャンスはこの先ないかもしれないよね。
これもニューハーフのヒチョルヒョンと知り合ったからこういう機会ができた訳だし…。


「そう言われればそうだよね。
数時間だけだし、僕も楽しめばいいんだよね!
でもさ…やっぱり1人は恥ずかしいな…。」

「そんなに恥ずかしいか?俺なんか女装してみたいと思うけどなぁ…。俺もヒチョルヒョンに頼んでみようかな。店にも前から行って見たかったし。シウミンさん?とも喋ってみたいんだよね。」


まだヒチョルヒョンには話してないけど、ミノも女装してみたいって言うし、もしかしたら僕1人だけで女装しなくて済むかも…。それなら心強いんだけど。
後で2人でもいいかヒチョルヒョンに聞きに行ってみようかな。

僕は2回目の休憩の時にヒチョルヒョンの店を覗いた。


「あ、いた!レラさん!」


ヒチョルヒョンを手招きした。

レラさんが僕の側まで歩いてくる間、他のホステスさんはみんなニコニコしながら僕に手を振ってくれる。
僕はヒチョルヒョンの店のみんなとも顔見知りでみんなから良くしてもらってるんだ。


「チャンミナー、どおしたのー?」

「レラさんお疲れ様です。
あの、6周年パーティーの件でちょっと相談なんですけど…。」

「今更辞める話なら聞かないわよ。」

「いや、ちゃんと大きな借りは頑張って返します。でも僕、女装するのがどうしても恥ずかしくてミノに相談したらミノは楽しそうだから女装したいって言うんだけど…
2人で女装しても…いいですか?」

「2人で?いいじゃなぁ~い!それ!
じゃあ人数も増えるし女装だけじゃなくて、パーティーの為に一晩だけのショーもやりましょ」

「ショ、ショー?!」


ミノの女装に了承してもらったのは良かったけど、何だか話が大事になってきちゃった。
ダンスだって僕得意じゃないのに大丈夫かな…。


「素人2人のショーだと少し味気ないからシウも入れて3人でショータイムがいいわね。
シウッ!ちょっと来て!」

「はぁ~い」

シウさんはパタパタと小走り気味でこちらに歩いて来た。

「シウ、今度のパーティーの時にチャンミナとミノにホステス手伝ってもらうのよ。
人数も増えたからシウと3人でパーティーの時だけの特別なショーをしましょう。
ショーの構成やダンスは全てシウに任せるわ。あんまり時間がないから早めに練習始めてね」

「レラ了解~チャンミナよろしくね♡
明日までに振り付け考えて来るから、これから毎日練習しましょ。」


そんな訳で女装もして更にその格好でダンスまでする事になっちゃった。
僕にできるかな…。
ミノと一緒にやれるのは安心だけど、やっぱり僕には難関だ。






翌日ー

シウミンさんに呼ばれ僕とミノはダンスの練習を始めた。


「じゃあとりあえず立ち位置からね。
チャンミナは真ん中に立って、ミノはその隣り。
僕はこっちのチャンミナの横に立つから。
そしたらここで手首を回して指を鳴らす…」


シウミンさんの後に続いて僕とミノはシウミンさんの振りを真似る。


「そうOK。このあとおへその前で下向きに手を合わせて下へ滑らせる…ハイ、そのまま四つん這い」

「えぇ?!よ、四つん這い?」


僕は動揺しながらもシウミンさんが作ったセクシーな振りを真似ていく。


「そう!そのまま左右に腰を振って、しっかり左右にノックしてね。キレだよ、キレ!」


一通りの流れを教えてもらった僕とミノ。
何回か繰り返していくうちに振りは覚えた。


「なかなかいい感じ!2人とも覚えが早いね。じゃあとりあえず2人で踊ってみて」


シウミンさんは客席となるテーブルの方からステージにいる僕たちを見つめた。
音楽が鳴り出し僕とミノは覚えたての振りを必死で踊った。


「だいたいいいんだけど…迫力が足らないなー。
もう1人ぐらいいてもいいぐらいだな…。
チャンミナかミノの友達で誰か一緒にやってくれそうな子いる?」


シウミンさんの質問に僕とミノは顔を見合わせて


『『…キュヒョナ!!』』


同時に声を上げた。


「じゃあそのキュヒョン君に今日聞いて貰える?もし、キュヒョンくんができるならダンスはこのまま変えなくて大丈夫そうだね。みんな踊り込めばOK。
あと2人とも女の子になった気分でもっと色っぽく踊ってね。」


そして今日の練習は終了した。
ミノと僕はそのまま駅前の居酒屋で飲みながらご飯を食べる事にした。
そして女装の相談の為キュヒョンも呼び出す事にして…。

キュヒョンは暇だったのか30分ぐらいで店にやってきた。


「よお、キュヒョナ!お疲れ。
今日は店休みだった?呼び出して悪いな。」

「ちょうど夜飯買いに行こうと思ってたからみんなと飲める事になってよかったよ。2人は仕事?」

「いや、今日はたまたま僕たちも仕事じゃなかったんだ。それがさ、実は…。」


詳しい経緯をキュヒョンに話した。


「何それ、楽しそうじゃん!俺もやりたいやりたい!」


キュヒョンは快諾してくれた。


「なんかパーティー盛り上がりそうだな♪俺、楽しみだわぁ。」


キュヒョンも恥ずかしい気持ちはないみたいで女装できる事にノリノリだった。



食事も終わりもうそろそろ帰ろうかという時、僕のスマホが鳴りだした。
ディスプレイを確認すると電話の相手はユノで僕は少し笑顔になりタップして電話に出た。


「ユノお疲れ様、どうしたの?」

「チャンミナ今家か?」

「今ミノとキュヒョンと駅前で飲んでる。でももうそろそろ帰るよ。」

「だったら帰りに俺んち寄ってよ。チャンミナに会いたい…。」


刑務所から出てからと言うもの、僕とユノは急激に親密になった。
僕の口から言うのも何だけど、最近のユノは自分の心をそのままさらけ出している様で…ふふふ、僕にベッタリなんだ、へへ。
だから僕も心置きなく素直にユノに甘えてる。


「うん、僕も会いたい。これから行くね」


電話を切った後、僕は顔を上げるとミノとキュヒョンがまた僕の様子を見ながらニヤニヤしてた。


「チャンミナぁ~!愛しのユノヒョンからの電話か!このリア充め!」

「あんまぁーい声出しちゃって『うん、僕も会いたい』なーんて彼女のいない俺達に見せつけてんだろー。
あぁ…俺も彼女欲しいなぁー。」


いつもこんな調子で僕をからかいながらも本当は僕とユノの付き合いを微笑ましく見守っててくれるんだ。

僕達は駅で別れユノが僕を待つマンションに向かった。

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次東方神起小説へ
にほんブログ村


お久しぶりです^^やっと本日試験が終わりました。
単発全3話です。
読んで下さったら嬉しいです♡
関連記事
05/23
「セイギノミカタ」を書き終わって。
いつも東色空間に足をお運び頂き、ありがとうございます。
毎回本当に皆様の拍手やコメントに沢山喜びと元気を頂いています。毎回同じ言葉でしかお礼をお伝えできていませんが本当に感謝感謝感謝です❤️
ありがとうございます。

今回の「セイギノミカタ」は私が書き始めて2作目になりますが、皆さんどんな感じでしたか?
私は初めて書いた「振り向く先に~」の2人に、なんとなく似ている感じがしたんですけど、皆さんはどう感じられましたか?
オッパなユノに一途に健気に好きを送り続ける意地らしいチャンミンが私的には大好きで、どうしてもチャンミンを泣かせてしまいます(笑)

「セイギノミカタ」では、ユノの仕事柄金融のお話しを書いたので、だいぶいろいろ調べながらお話しを詰めていきました。
だから私のスマホのホーム画面にはいつもヤミ金だの消費者金融だの、逮捕、刑務所のアイコンが並んでおりました。
物凄く怪しいですよね😅

知らないながらも調べた知識で作り上げて行くお話しだったので、若干むりくり感が否めない所もありました・・・(¯∇¯٥)
1年間も勉強してその試験にかけるのに、開業できるかどうかちゃんと調べないでどーすんのよー!とか貯金の貯まり方早いよね?みたいなね(笑)

それでも1作目の「振り向く先~」よりはこっちの方が、私の頭の中にあるイメージを余り変えずに書けたような気がします。

私事になりますが6月の始めに韓国語の試験があるんです。それが終わらないとなかなか次のお話しの構想も練れないので、少しお休みを頂いてから3作目を書き始めようと思っていますが、実は新しいお話しにしようか続編にしようかと今迷っている次第です。
新しいお話しでは今度は一途なチャンミンではないんです。たぶん次は泣きません(笑)
「セイギノミカタ」では、存在はあるのにスルーしてる人や内容が多かったので、そこを広げて行きたいなーって思いもあるんです。

まずはヒチョルヒョンの私生活やシウミン。
シウォンのその後やソクチェはユノと働いていたのかどうかとか・・・。
その後のユノとチャンミンの仕事はどうなったんだろうとか、レラの店の6周年パーティーのお手伝いは・・・。

と私の中では盛り沢山です😁
小出しに出すか続編で出すか、それも今の所決まっていません。

また次にお出しできる時を気長に待っていて下さったら嬉しい限りです。

まだまだ幼稚な表現力と素人な展開ばかりですが、『癒される、楽しみにしてる』と言って頂ける言葉が本当に励みになり嬉しい気持ちで私の意欲に繋がりました。
これからもそんな風に言って頂けるお話しが書けるように、表現や描写、お話し作りを研究していこうと思います。

それではまた次に今見て頂いている沢山の皆様と、またお会いできますように。
それまでアンニョン(*・・*)੭ ᵇᵞᵉ ᵇᵞᵉ
皆様サランヘヨ♡

雪一期


にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次東方神起小説へ
にほんブログ村

関連記事
05/23
セイギノミカタ 最終話
201904261632139e1.jpg


7時半頃ユノと僕は店に着いた。
ヒチョルヒョンの名前で予約されていて、座敷の個室に通された。
扉からはガヤガヤと3人の楽しそうな声が扉のこちら側まで聞こえて来ていた。

個室の扉を開くとご機嫌な3人が一斉にこちらを向いた。


『『よぉーっ!!』』

「お前らやっと来た』

「あ、遅くなってわりい。」

「ここ開けといたから座れよ。」

「ビールでいいよな。」


この3人は本当に連携が取れていて、3人揃って声を上げたかと思ったら1人は席を促し、1人は注文を確認し、そしてもう1人はそれを聞いてすぐに注文する…。
この3人もいつの日からかとても仲の良い親密な仲になっていた。

ビールが運ばれてきて改めてユノの出所をみんなで乾杯した。


『『かんぱーい!!』』


ごくごくと喉を鳴らし僕達は生ビールをあおった。


「ユンホさん、刑務所生活お疲れ様でした。」

「あぁ、ミノありがとな。ヒチョル…お前にも沢山迷惑かけてすまなかった。
お前は…。」

「僕、キュヒョンです。チョキュヒョンです。ユンホさんと喋った事なかったですけど、僕の顔は知ってますよね?」

「あぁ、キュヒョンな。お前もチャンミナを支えてくれてありがとな。」


和やかなムードで5人揃って飲み始め、やっとみんなが本当に心落ち着ける日を迎えられた。
ユンホはこんな仲間が自分の帰りを待っててくれたのかと素直にありがたいと思った。
そんな4人をゆっくりと眺めた。


「ムショ生活の1年は長くてユノヤも大変だっただろうけどチャンミナも大変だったよなぁ?」

「ん…まぁ…ね。」


キュヒョンとミンホは話しの流れに期待しながら、事のなり行きを見守っている。


「チャンミナ、どんな風に忙しかったかユノヤに話して聞かせてやれよ。」


ユノと隣同士に座った僕はユノの視線が近すぎて恥ずかしくて喋り辛い…。


「えっと、どこから話せばいいかな…。
ユノが逮捕されて初めて拘置所の面会に行った時ぐらいからかな。

ユノにしてあげられる事は何だろうって思って、面会と本の差し入れと、それからユノの家の掃除を始めて…。えっと…、それでね、実は僕学校に通い始めたんだ。」


僕はユノがまじまじと僕をみつめている中で話すのは、もの凄く恥ずかしくて思わず下を向いた。

そんなチャンミンをユンホは愛おしそうに見つめていた。

この2人には他の3人が見えていなかったが、3人は目で合図し合っていた。

今までチャンミンがユンホさんと呼んでいたのに、急にユノと呼び方を変えた事に3人は気づき口パクで合図を送り合い、

ユンホの右斜め前に座っていたヒチョルが、チャンミンの方を向いて話を聞いてるユンホの左首に、キスマークがある事に気づき、

ヒチョルは首をかく振りをして首もとをトントンと叩き、唇を何度か突き出すように口を動かした。
何気無い仕草がとても自然で、『ユンホの首にキスマーク』のジェスチャーはユンホとチャンミンに気付かれる事なく、ミンホとキュヒョンにしっかり伝わった。

2人は目を大きくして驚き、3人はチャンミンの話なんかそっちのけでニヤニヤしっぱなしだった。


「え?チャンミナ学校って?」


俺はチャンミンに聞き返した。


「ユノ、刑務所から出ても5年は金融の仕事ができないんでしょう?
ユノの店がすぐに再開できるように、店の登録を僕の名前に変えたらどうかなって思ったんだ…。
だから僕がユノの店を開けられるように、あの…資格を取ろうと思い立って…えっと、それで学校に通い始めたんだ。」

「貸金業務取扱主任者資格をか?」

「うん、そう。
だからね、この1年は仕事と学校と勉強と…ユノの面会やマンションの掃除とか…いろんな事に一生懸命がんばったんだ。」

「チャンミナ……だからあの時、チャンミナの顔色が悪かったんだ…。」

「試験前でちょっと寝不足だった…。」


チャンミンは恥ずかしそうに微笑んだ。


「あの頃は10月…11月頃だったか?その時に試験を受けたのか?」

「そう11月が試験だったんだ。発表はまだだけどね。」


ユノは信じられないという顔をして僕を抱きしめた。

チャンミンに抱きついたユンホを見た3人の顔がこれ以上ないってぐらいにやついている。


「チャンミナ、俺の為に悪かった…。
でもこんな嬉しいソンムル今までもらった事がないよ。ありがとう。」


僕はユノに抱きしめられ埋もれながら、


「これで僕が合格すれば、ユノはすぐ仕事を始められるね。」


そうチャンミンは言った。


「それはできないんだ、チャンミナ。」


にやついてた3人とチャンミンは


「え?!」


と声をあげた。


「ユノ、できないってどういう事?」

「金融会社を開業するにあたっての条件の1つがその資格だけど、店の登録申請をする者は金融業の勤務を3年以上経験していないとダメなんだ。

店の誰かが資格を持ってて、また他の誰かが3年以上勤務経験があっても登録は成立しない。」

「やっぱり…そう、なんだ…。
僕、誰にも聞ける人がいなくてそこをちゃんと調べられなかった。
僕が試験を受けたのは意味がなかったって事だね…。」


俺はチャンミンから体を離し、チャンミンと視線を合わせた。

「無駄なんかじゃねえよ、チャンミナよく聞いて。
今すぐにはその資格は使えないが、しっかり登録の更新をしておけばこの先チャンミナの資格が役にたつ。

俺の資格が使えるようになるのはこの先5年だ。
チャンミナが金融関係の仕事をもしするなら3年後だ。
どうするかはあとで2人でゆっくり考えないか?

今すぐではないけど何年か先に、チャンミナの資格を使って新らしく2人の金融会社を始めないか?
金融じゃなくたって俺はチャンミナとこの先一緒にいられるならどんな仕事でも構わない。」

「ヒュ~。プロポーズみてえだな」


ヒチョルが冷やかす。


「チャンミナ、どうかな?」


俺はチャンミンの目を見つめた。


「ユノの会社の再開じゃなくて…ユノと僕の新しい会社?
…嬉しい。」


今度は僕からユノに抱きついた。


「チャンミナ、俺達の未来はそれでいい?」

「うん、もちろん。」

「お前の生きる世界に俺を導いてくれたチャンミナは…俺の正義の味方だな。」


ユノは照れたように僕にキラキラした優しい目を向けた。


「正義の味方はユノの方でしょ?僕を変態から救ってくれた…。」


僕はユノを見つめ返し、2人ともとても近い距離で暫く見つめ合っていた。
ユノが僕の唇に視線を落としゆっくり近づき、口づけをしようとしていた。
それに気づいた僕もゆっくりと目を閉じた。



『ゴクン…。』



誰かの唾を飲み込む音が聞こえて、チャンミンの唇を目の前にユンホは止まった。

ユンホもチャンミンも自分達2人の他に、3人がいた事をすっかり忘れていてゆっくりと振り向いた。
そんな2人と目が合ったヒチョルが


「ユノヤ、俺達いたの忘れてただろ?」


ヒチョルはニヤリとした。


「どーぞどーぞ、俺達の事気にしないで続けて。」


キュヒョンは目を爛々として言い放ち、


「はあーーー!俺も恋したいなぁー!」


ミンホはうっとりしていた。

すっかり2人の世界になっていたこの状況を、3人に晒してしまったユンホとチャンミン2人はゆでダコの様に真っ赤になった。


「ひゃはははっ!ミノ、俺とチューするか?俺、男もイケるぞ?」

ヒチョルヒョンが大爆笑しながら、ミノとキュヒョナとふざける。


「俺は女の子がいいっす。」

「俺もエッチな女の子がいいなぁー。大胆にキスマーク付けてくれちゃうぐらいの肉食系女子!」


それぞれが好きな事を言ってたかと思ったら、一斉にユンホの首筋に視線が集まった。

視線が気になったユンホは、身に覚えがあるのかパッと首を押さえ、身に覚えがあるらしいもう1人チャンミンもこれ以上ないぐらい顔を真っ赤にして、テーブルに突っ伏した。


「うわぁっはっはっはっはー!!!」


真っ赤な顔して肘をついた手を口に当てそっぽを向いたユンホと、同じく真っ赤な顔してまったく顔を上げられないチャンミンと、3人の興奮した仲良し酔っぱらい3人組、ヒチョル・ミンホ・キュヒョンの笑い声が個室の中に響き渡った。






セイギノミカタ 終。


にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次東方神起小説へ
にほんブログ村

セイギノミカタ終了です。長い間読んで下さってありがとうございました!!
関連記事
Copyright © 2019 東色空間.
all rights reserved.