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最近の僕。

僕は毎日仕事に行って仕事が終わるとあまり外には遊びに行かず、まっすぐ家に帰る事が多い。
本当だったら彼女の1人でも見つけて生活が潤うように過ごしたらいいんだろうけど、彼女は欲しいと思うけどあれこれ考えるとなんだか億劫になってしまって…。

友達は数少ないけどいる事はいるんだ。
定期的に遊ぶ友達は何人かはいるけど、だいたいは家でゲームをするか酒を飲みに行くか…。

僕の生活はほぼこんな感じだから別に友達が嫌だとかそういうんじゃない。
ただちょっともう少し生活を楽しくしたいんだよな。
学生時代の友達に連絡するのもいいんだけど、いろいろ昔話が面倒臭い時もあって、どうせなら新しい友達を作りたいな…。

いくつかのSNSは使っているけど、それだってリア友ばかりがフォロワーだから何も代わり映えしないし、僕の上げた記事に通りすがりの人が相槌を打つだけでパターン化してるからなぁ…。
何か新しいアプリでも入れて新しい会話を楽しみたいよ。


僕は休日の昼下がり、ベッドに寝転びながらスマホを弄り始めた。




ーーーーーーーー

僕はソウルで印刷会社の内勤をしているシムチャンミン30才。
職場は割りと年配が多いせいか毎日飛び交う話しは奥さんの話し、子供の話し、ローンの話し、老後の話し。
もちろんうんうんと聞くけど、僕にはまったく共通の話題じゃない話しばかりで会社でも家でも最近はなんとなく時間を持て余している…。

職場に若い新入社員なんかが1人でも入ってくれば、少しは仕事中だけでもハリが出てくるんだけど。
そんな事を言ってもこの時期に中途採用が来る事なんてまず考えられないし…。

こんな時は何かの勉強をするか、誰ともわからないインターネットの世界の中で、その場かぎりの他愛もない話しをするのが一番良いかもしれない…。
あわよくばそこで気の合う友達ができれば尚いいと思う…。

以前から興味のあった日本語の勉強でも始めてみようか…。それとも帰ってからネットに張り付くか…と思い考えを巡らせながら今日もぼんやりと金曜の退勤時間を迎えていた。


「お先に失礼しまーす」

「あー、シムさんお疲れさん
また来週ね」

「お疲れ様ですユ係長
はい、また来週…」


挨拶を済ませ僕は会社を後にした。
これといって寄る所もなかったし、駅までの道程をブラブラと歩く。

さっき退勤間際に考えていた日本語の勉強をしようかとなんとなくだけど考えてた僕は、たまたま目についた書店に寄る事にした。
一冊ぐらい日本語勉強のテキストを買ってみようかと思い立ち、語学学習コーナーに行ってみる事に…。

語学学習のコーナーには沢山の国の言葉を勉強するテキストが並び、僕は日本語のテキストを探した。
テキストをいくつか手に取りパラパラと中を覗き、読みやすくて進めやすいテキストを選んで1冊レジに持って行った。

1冊だけ購入しその本を鞄にしまい込み家に向かった。
家の近所のコンビニで酒を買い込んでそのまま家に帰った僕は、スーツを脱ぎ楽チンなTシャツとスウェットに着替え、簡単な夜のおつまみを作り始めた。


買って来たテキストの存在なんて既にもうすっかり忘れ、いつものようにつまみにしては結構な量のつまみをテーブルに広げ、僕はテレビを見ながら食べ始めた。

食事をする時はニュースがいい。
始めはニュースを付けながら食事を始め、ビール2本目を飲み始めた所で、テレビをバラエティー番組に変えた。

ビール2本目も1本目と変わらないペースで飲みきり、今度は大好きなワインを開けた。
ダラダラとテレビを見ながら食事をして、程よく1人で笑い自分の作ったつまみを口に運ぶ…。

ワインのボトルが半分空いた所で眠くなって来た…。


「ふわぁー…この後ゲームやろうと思ったのに眠くなっちゃったな…」


1/3程残ってしまったおつまみをタッパーに移し換え、皿を洗いそのまま寝室へ向かった。


もうお風呂は明日の朝でいいや…。


一見自分1人の時間を満喫している様だけど、毎週こんな感じの時間の使い方をしていたら、まぁ飽きも来るよな…。

自分で自分に軽く呆れつつ、僕は気持ちいい微睡みの中夢の中へと落ちて行った。

そして冒頭へ戻るんだけれど……。



朝目覚めシャワーを浴びた後、昼食の準備もそっちのけで僕はベッドに寝転がりながらスマホを手に、どんなアプリを入れようかとアプリストアを眺めていた。


「コミュニケーションアプリは有名な物ばっかりだな…
ほぼ全部インストールしてる物ばっかりだ
うーん…なんかいいのないかな…」


僕はページを巡りどんどんアプリをチェックして行くけど、これと言って良いものが見つからない。
今度は条件を変えて検索してみる。


「じゃあ…語学学習アプリでどうだっ!
あぁ、やっぱり語学を勉強してる人多いんだなぁ…」


沢山のアプリの一覧が出て来て、僕が使い勝手の良さそうなアプリをじっくり吟味し始めた。


「日本語の勉強もできて、コミュニケーションが取れるアプリがあれば最高なんだけど…」


僕は目と指だけ動かしながらアプリを探していた。
気になる物があるとタップして説明を読み、その繰り返しをしていると僕の目に留まったアプリが1つあった。


「Hi Hi community?」


アプリの内容を読み始めた。


「なになに…語学の勉強を世界中の友達と一緒にしよう!
自分の話した言葉を世界中の人がチェックしてアドバイスしてくれる、そして世界中の人達と友達になれる…か
このアプリ僕が探している条件に一番近いかも…

あ!そういえば昨日日本語勉強のテキストも買ったんだった
合わせてアプリも使ったらもしかしてすぐに日本語喋れるようになっちゃうかも…」


僕はすぐにアプリをインストールした。
そして個人情報を登録し始めまずはハンドルネームを『シムシム』に登録した。
韓国人って事と覚えたい言語を日本語に設定して、アイコンにはまだ自分の顔を載せる事に戸惑い、僕は親しみやすい雰囲気を醸し出すようにバンビのイラストを追加してみた。


「とりあえずはこんなんでいいかな!
おっと、自己紹介も簡単に書いておこう…
えー、皆さんアンニョンハセヨ!僕は韓国人です
日本語の勉強を始めるので沢山お話ししましょう!
そしていろいろ教えて下さい!

よし、初めはこんな感じかな」


全ての登録を済ませたところで僕はタイムラインを覗いた。
僕が韓国人で日本語を勉強すると設定したから、タイムラインには日本語と韓国語が溢れていた。


「うわぁ!凄いな!
みんな熱心に、勉強している日本語で今日あった出来事を書いたり、勉強している韓国語で詩を載せたりしてるんだぁ…」


僕は興味深くてどんどんタイムラインを読み進めた。
暫く巡っていると素敵な空の画像と共に韓国語で文章を書いている日本人がいた。

僕は試しに韓国語で一言コメントを残してみた。


『素敵な空の画像ですね』


そしてまたタイムラインの一覧に戻り、いろんな人が上げたタイムラインを眺めていると、さっきコメントした人からの返信コメントのお知らせが受信BOXに届いた。

僕はタイムラインからさっきコメントを残した人の記事に戻り自分が書いたコメントを見ると、韓国語で返信コメントが付いていた。


『コマウォヨ^^』


僕は初めてのコミュニケーションが嬉しくて、もう1度韓国語でコメントを入れてみた。


『韓国語がお上手ですね^^』


そうコメントをして、またタイムラインに戻ると今度はすぐに返信の通知が来た。


『ありがとうございます
韓国に留学していた事がありました』


僕はその返信が嬉しくてその後何回かコメントを往復しこの人との会話は終わった。

このアプリはただのコミュニケーションツールではなくて、語学が基本になってるから今までのコミュニケーションアプリと違い勉強している新鮮な感じがした。

僕はちょっと面白くなって来て今度は自分で記事を上げてみた。


『こんにちは、僕は今日初めてのこのアプリを入れたけど、今日から日本語の勉強をする事にします^^』


一緒にノートにひらがなを書いた画像を載せると、上げたすぐ後からいいねのハートがポンポンと付き始め、コメントもいくつか付いた。


『がんばってね!』
『文字が綺麗ですね』
『一緒に勉強がんばりましょう!!』


1行の短いコメントではあるけど、コメントを貰えた事が嬉しくてこのアプリを使うのが楽しくなりそうだった。
暫くすると1人,2人…とフォローされ、最近のつまらない生活が少し楽しくなりそうな予感がした。


食事をするのも忘れてアプリを弄っていたけど、気がつけば2時に近い…。
僕は一度スマホを置いて昨日のおつまみの残りとビピンパを作って食べる事にした。


食事はあっという間に食べ終わり、僕はまたしてもベッドの上でアプリを開いた。
タイムラインは時間的にランチの画像で賑わっていて、僕も少し慣れ始め、いいねやコメントをいくつかした。

その中に一際個性を放つめちゃくちゃ日本語の上手い人がいた。


「あ…この人日本語がめちゃくちゃ上手いな…
韓国人だよね?」


改めて自己紹介文を見ると他とは違い異彩を放っていた。


『ハンドル名…日本語検定1級元日本語教師
人種…韓国人
゛ご飯食べた? ゛゛元気? ゛上っ面な質問はするな
仲良くなってもいないのに個人メッセージを送るな
礼儀正しい人には優しいです
プロフィールに書いてある質問は重ねてするな
SNSで知り合った人とは会わない事にしている
無性愛者、非婚主義者
ダンスに興味があります
今は子供達に日本語を教えています』


自己紹介は他の人を寄せ付けない雰囲気があって怖いぐらいだ。
更にアイコンは女性にも見えるし男性が女性のメイクを施したとも見える、アニメ的な女性の顔がアイコンになっていた。

全ての情報に度肝を抜かされるこの人に少し怖いと思いながらもいいねを押してみた。
タイムラインに戻り他の人の記事を眺めていたけど、さっきの人のインパクトが強くてとても気になって、もう一度元日本語教師さんのページに戻りあくまでもサラッと短くコメントを残した。


『おいしそうですね
飲んでみたいです』


僕みたいな新参者にコメントなんて返してくれる訳ないだろう…と思って今日はもう1つ記事を上げて終わりにしようと思った。


昨日から今日にかけて何もせずダラダラ過ごしていたから、僕は洗濯と掃除を始めた。
夕方には掃除が終わり今日辺りは友達と酒でも飲もうかと、キュヒョンに電話をかけてみた。


「もしもし、キュヒョン久しぶり!
元気にしてた?」

「あー、チャンミナやっと電話かけて来た
最近チャンミンが音沙汰ないってミノも言っててさ」

「そうだったの?
なんか最近遊びに出るのが億劫で会社と家の往復してたよ
今日さ、これから空いてれば飲みに行かない?
やっと外に出て飲みたい気分になったからさ」

「あぁ、俺は空いてるよ!
じゃあ最近駅前にできたあの店に行ってみるか!」

「OK!じゃあ後で!」


僕たちは店で待ち合わせする事にして、久しぶりに飲みに行く約束をした。




「よぉ!久しぶりだな!」

「キュヒョナ久しぶり!」

「俺はいつも元気だけど、チャンミナこそ会社と家の往復で何やってたんだよ?」

「なんかさぁ、何かをするのが億劫で脱力してたんだけど時間はかなり持て余してたよ」


久しぶりに友達と会って喋りながら飲む酒は、本当に美味しくて家でダラダラ過ごしていた自分に呆れた。

キュヒョナがトイレに行っている間、スマホを覗きHi Hi communityを開くと、僕へのコメントやいいねそれとフォロワーが増えたお知らせが受信BOXに届いていた。
受信BOX一覧を見てみるとその中にあの異色を放つ元日本語教師さんがいいねと返信コメント、そしてフォローをしてくれていた。


「うそ!!!!!」


僕は嬉しすぎて早くじっくり眺めたくて、折角会ったキュヒョンとの飲み会を早く終了したくなった。

戻ってきたキュヒョンの話しを聞いていたけど、元日本語教師さんのコメントを開きたくてソワソワしながら相槌も適当に話を聞いていたけど、もう気持ちはHi Hi communityに飛んでいて、僕はここにいる事の我慢に痺れを切らしとうとうキュヒョンに訴えた。


「キュヒョン…僕が誘っておいて申し訳ないんだけど、ちょっと急用ができちゃったんだ
切り上げてもいいかな?」

「彼女できたのか?
残念だけど急用なら仕方ないよ
また今度ゆっくり会おう
今度彼女の話しも聞かせろよ?」

「彼女なんて僕にいる訳ないじゃん
ごめんね、キュヒョン
この埋め合わせは必ずするから」


そして僕は慌てて家に帰った。



カエルくんと僕2に続く
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東色空間をお読み頂く読者様へ

お久しぶりです^^
思ったよりも早く戻って来る事ができました😃
皆様お元気にされているでしょうか?
風邪など引かれてないですか?

もうすぐ福岡公演初日が始まりますね❗
参戦される方々はもう心が会場まで飛んでしまってるんじゃないでしょうか。
私は東京公演まで待機中です😆

やっとお話しを書き上げたので今日からまた20時に皆様とお会いしたいと思います。
全16話と私のお話しの中では一番短いですが、どうぞまた2週間お付き合い頂けると嬉しいです💕
今回はちょっと変わり者のユノさんと日常生活をムダに過ごしてるチャンミンさんのお話しです😁
ではではスタート❣

雪一期
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